(仮訳)北米西部産の地衣類の新種、Biatora alnetorum
Ekman, S. & Tønsberg, T., 2019. Biatora alnetorum (Ramalinaceae, Lecanorales), a new lichen species from western North America. MycoKeys. Available at: https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6414471/pdf/mycokeys-48-055.pdf [Accessed February 25, 2020] 【R3-07082】2020/2/26投稿

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3行まとめ

北米の太平洋岸北西部で採集された樹皮生地衣の一種を検討し、Biatora alnetorumとして新種記載した。
本種は地衣体が痂状で粉芽塊を形成し、子嚢胞子が主に3隔壁で、アトラノリンを含むことなどで特徴づけられた。
また、本新種はSclerococcum toensbergiiの新宿主となった。
U.S.A. Washington, Cowlitz Co., 7–8 km SW of summit of Mount St. Helens, E of Goat Mtn, NE of Goat Marsh Lake, N of Coldspring Creek

(新種)

Biatora alnetorum S. Ekman & Tønsberg
語源…ハンノキ林の
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【よく似た種との区別】
Biatora pallens
形態的に類似している(混同のおそれがある)
子嚢胞子の隔壁数が3
果托に結晶を含む
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種より子器のサイズが小さい
本種と異なり子器が顕著な凸形
本種と異なり粉芽を欠く
本種より子嚢胞子が短い
本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が最大7ではなく常に3
本種と異なりウスニン酸およびゼオリンを含む
本種と異なり地衣成分としてアトラノリンを含まない
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Biatora flavopunctata
同所的に分布する
同時に発生することがある
同じハンノキ属樹木の枝に生じる
形態的に類似している(混同のおそれがある)
粉芽を有する
地衣成分としてアトラノリンを含む
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり粉芽塊が黄緑色ではなく淡黄緑色~淡緑色
本種と異なり粉芽塊が凸形のパスチュールから生じるという特徴を欠く
本種と異なり子嚢胞子に隔壁を欠く
本種と異なり地衣成分としてウスニン酸、イソウスニン酸、スチクチン酸、クリプトスチクチン酸を含む
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Biatora sphaeroidiza
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Biatora bacidioides
粉芽塊が点状
子嚢胞子がいくぶん長い桿形
子嚢胞子の隔壁数が主に3
本種と異なり子器が黒色に近い
本種と異なり果托に結晶を欠く
本種と異なり地衣成分としてアルゴプシン、ノルアルゴプシン、ジロホール酸を含む

(その他掲載種)

Sclerococcum toensbergii Diederich
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